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特撮の軌跡

ここは、特撮ヒーロー・実写アメコミ映画 の感想やフィギュアレビューを載せていくページです。

小説 仮面ライダージオウ 感想

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仮面ライダージオウ小説が発売されて読み終わったのでネタバレありの感想を。
いつもは公式ツイッターがジオジオするはずが今回は何の前触れもなくいきなり発売。



テレビ最終回後のストーリーでなんとウォズが主役。
何を考えているのか読み取り辛いウォズの独白を堪能できる一冊。
ウォズ役の渡邊くんが見事に売れっ子コースに入っていて今さらVシネ ウォズは期待できないため納得のキャスティング。
ジオディケは軽い奇跡。

シリアスながらもクスりとする地の文章が面白い。
冒頭からして(勉強の鬼?我が魔王が?)の件が面白かった。
万能と思われた逢魔降臨暦も詳細な出来事までは記載がなくディケイドライドウォッチは賭け。
映像では実現しなかったアナザーツクヨミ、アナザーゲイツ(リバイブ)、アナザーウォズが出現。
白ウォズがアナザーウォズといえる存在なだけにライダーとしてのアナザーは意外。
ギンガファイナリーすら1人では苦戦する強さ。
アナザーウォズは例のノート使ってくるし楽な戦いは一度もない。


仮面ライダーウォズのルーツやゲイツライドウォッチ取得に迫った補完的なストーリー。
・仮面ライダーウォズは本来のオーマジオウに至った世界線には存在しないライダー
・シノビやクイズ・キカイと同じく白ウォズ時空由来のライダー
は言われてみれば確かにとハッとさせられた。
ゲイツウォッチにしても2068年のゲイツどうやって盗み出せたかは謎のままだったから触れてくれて満足。
オーマジオウ宮殿の描写が事細かく記載されているあたり、映像に思うところがあったのかもしれない。

ディケイド好きとしてはディケイドとアナザーディケイドが謎解きの鍵なのが嬉しい。
本編開始当初、「ディケイドの銅像がない?」というファンの話題を拾ってくれたかのように銅像18体のネタまであった。
ディケイドアーマーがオーロラ作れたり、あのウォズが特殊なウォッチというくらいだから本当に特殊なウォッチなんだね。
それだけに敵が狙ってくるのもよく分かる。
「本来の2068年に行けるから流石ディケイド」なんてディケイド好きが騙される展開も用意されてた。
飛んだ先が本来の2068年ではない、というすっかり騙された。
ディケイドの力だから不可能も可能にする、という甘ったれたファン心理を上手くついてきている。

ラスボスのウォズにはすっかり騙されたし、アナザーオーマジオウが再び出てくるのも意表を突かれた。
アナザーツクヨミらが出てきたから「登場していないアナザーライダーを出しているんだな」という認識の元で読んでいたので既にファイナルステージに出ているアナザーオーマジオウがまた出てくるなんて。
鏡の中の裏ソウゴ要素にも触れられる。
「ディケイド館のデスゲーム」では鏡の中にオーマジオウがいたから裏ソウゴが犯人じゃないかと予測して外れたけど小説で拾ってきた。
てっきり黒幕はアナザーISSAかと。
ジオウトリニティもアナザーになって出てきた。
これで登場していないジオウのアナザーはグランドジオウだけ。
ファイナルステージのアナザーオーマジオウ(昭和ライダーウォッチ)と違って平成ライダーウォッチの力だからある意味アナザーグランドジオウともいえるね。

ジオウⅡが最大戦力なので舐めプなし。
並の作品なら最強フォームクラスの力だけど、アナザーオーマジオウ相手では分が悪い。
ツクヨミを入れたジオウトリニティが良い。
かつてのオーマジオウが唯一取得しなかったジオウトリニティ同士の対決。
友を得ないでオーマジオウへと至った2068年のソウゴと友と一緒に歩んできた現代のソウゴのライダーキック対決が素晴らしい。
ウォズ主役でありながらウォズのパワーアップがなかったのが意外。

ディケイド小説のように1人も登場しなかったクウガから雄介や一条さんを出演させることも出来たはずだし、読む前は自分もそれを期待していた。
でもそういうファンサービスではなく、ジオウの持ち味であるタイムトラベルやウォズ、ソウゴのキャラクターといったジオウだけの魅力で勝負してきた本作。
その構成は大成功で読んでるだけでウォズの声で脳内再生されるしストーリーが面白くてページをめくる手が止まらなかった。
歴代要素はディケイドとビルド(スカイウォール・スマッシュ)くらい。
「ソウゴの横こそが戻る場所」という結論に至ったシーンはグッとくるね。


残念ながら年表は無しで本作の時系列は考察するしかない。
自分はジオウの時系列は大まかに分けると2つあると考えていて

・テレビシリーズ(平ジェネFOREVERとライダータイム龍騎含む)→今回の小説→令ジェネ→ゲイツマジェスティ→ジオディケ
・Over Quartzer→ファイナルステージ

かな。
小説の白ウォズとVシネの白ウォズが同一人物とは思えないけどストーリー自体は繋がっているはず。
今回の小説を読むと平ジェネFOREVERに関してはスーパータイムジャッカー=ティードに触れた一方でアナザーライダーがパワーアップした例でアナザージオウは言及されてたけど、アナザーアルティメットクウガを取り上げていないので難しい扱い。
心の中でウォズが例に挙げなかっただけで知ってはいたのかな。

カルト的人気を誇るオーバークォーツァーに配慮してか深くは触れてない。
こちらもクォーツァーという言葉が出てきてはいるものの核心には迫っていない。
一応ファン予想では「2068年が荒廃しているのはOQでISSAご一行が平成を消したから」ということになっているけど今回の小説では荒廃した理由については分からない、で通してる。

まぁ作ってる方も整合性は気にしてないだろうし深く考えるだけ時間の無駄。楽しんだもの勝ちということで。
ビルド小説は出ないままだけど武藤さんは売れっ子になって執筆する時間もなさそう。エボルトとの完全決着は未だに付かず。
ビルドで止まって後続が出ないよりはゼロワン・セイバーとどんどん発売して欲しい。






  1. 2021/08/04(水) 00:27:53|
  2. 仮面ライダージオウ
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

実質Vシネ第2弾

ジオディケが配信し、スーパーヒーロー戦記にも出演し、その流れでの発売。
まさかビルドを飛ばし、ジオウ小説が先に出るとは。
一昨年、表紙がツイッターで明かされてから、音沙汰無しだったので、それ並みに構造が練ってたと思ったのに、途中で断念かな。
まあ、必ずしも作品順での発売ではないので(クウガ~オーズ)、来年の5周年(2022年)に期待かな。
配信も小説も恵まれず、まさかここまで不遇の作品になるとは。
平成ライダー小説が完結するのは何時になることやら。

とりあえず、ウォズ主役は、まさにここでしか出来ないので、これで今作のライダーのスピンオフは完結かな。
折角、時間がテーマなんだから、年表ないのが勿体ない。
ゼロワン小説は、恐らくバルカン&バルキリー上映・発売後での発表で、セイバーはライダー数が多いから、誰が主役になるか予測不可能。
  1. URL |
  2. 2021/08/09(月) 16:06:51 |
  3. ひろし #-
  4. [ 編集 ]

>ひろしさん
>一昨年、表紙がツイッターで明かされてから、音沙汰無しだったので、それ並みに構造が練ってたと思ったのに、途中で断念かな。
表紙公開されるくらいには執筆が進んでいて出版の目途が立っていたんでしょうね。
にも拘わらず頓挫したのは忙しくなって執筆が止まってしまったとかでしょうか。
今急いで出すよりも5周年の来年の方が注目度も高そうなのでその方が良さそうです。
ビルドが発売すれば平成ライダー小説は完結するんですね。約10年、長いようなあっという間のような。

>とりあえず、ウォズ主役は、まさにここでしか出来ないので、これで今作のライダーのスピンオフは完結かな。
ウォズ約の渡邊くんが今ほど売れていなければまだチャンスあったかもしれませんね。
それにゲイツマジェスティの頃にコロナ重なったのも追い打ちかけたと思います。
ジオディケ出演は嬉しかったですし今回のウォズ主役も面白かったのですが、欲を言えば映像としてのウォズ主役で締めてほしい気持ちはありますね。

  1. URL |
  2. 2021/08/09(月) 21:21:31 |
  3. 飛翔 #-
  4. [ 編集 ]

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Author:飛翔
特撮ヒーローが好きな既婚者社会人のブログ。
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