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特撮の軌跡

ここは、特撮ヒーロー・実写アメコミ映画 の感想やフィギュアレビューを載せていくページです。

仮面ライダーBLACK SUN 感想

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風都探偵に続く仮面ライダー50周年企画の第2弾。
名作仮面ライダーブラックが令和の世でリメイク。
一般ドラマと変わらない豪華俳優陣・スタッフ陣による最新作。



リメイク系はFIRST、NEXT、アマゾンズに続く作品で約5年ぶり。
全話10話構成で7時間近い長編。
良かった点や不満点を分けて感想を。


○良かった点
・ストーリー
仮面ライダー生誕50周年作品なので時代設定も現代と50年前の同時進行で進むキバ方式。
大筋としては「BLACK SUN」「シャドームーン」「創世王」があるので確かにリメイク作と感じ取る事は出来る。
完全懲悪のいかにもヒーロー作品な原点から一転、差別や政治色が強くなるドラマへ。
人間と怪人が争う世界ではあるものの殺し屋依頼所?から14歳の子供は狙わない人が多い当たり、序盤はまだ良心が残っていそうな世界。

意外だったのが実は50年前に怪人たちが政府(総理)に屈しており、「人間VS怪人」という大前提が崩れていた事。
「私たちだけで創世王を守りきれるの!?」という台詞もあったように、1人1人の力は強い怪人側も人間の多さには勝てない事を自覚している。
多数派に勝てないと自覚しているのはオルフェノクもそうだったね。
実際銃にやられる怪人もいたし、50年前としては戦争で有効だったかもしれないけど、現代だと兵器の方が強そう。
比較で挙げるのも違うけど、ロシアとウクライナの戦争を見てるとそう実感する。

「仮面ライダーキバ」では現代と過去編が分かりやすい演出で切り替わっていたけど、本作に大げさな演出はなし。
髪型や地味な服装、俳優で見分けるしかないあたり大人向け。
中村蒼が若い頃の西島秀俊と似ているような似ていないような絶妙なライン。雰囲気は似てるかも・・・?

常にシリアスかというとそうではなく
「ねえったらねえったら」
「なんだ!?」
やキングストーンを置いた振りして帰るシーンなどはは数少ないギャグ・ほのぼのシーンで癒し。
9割シリアスだけど、それだけにはしない配慮は感じられた。


・キャラ
西島秀俊の演技で好きなのが9話でヘブンを口にしたシーン。
目を見開いて一瞬喜びかけたけどすぐに苦しみ倒れるこの熱演は流石ベテラン俳優。
予告だけ見ると信彦は終始敵に見えたけど、中盤までは割と味方。
光太郎初変身の時も「この機は逃せない、2人で!」と共闘を持ちかけているし。

2人の変身ポーズがカッコよく5話で光太郎、8話で信彦がポーズ取ったのは何度見返したことか。
光太郎は昭和ライダーのような「へんっ・・・しんっ!」で信彦は平成ライダーのようなクールな「変身」。
仮面ライダー(光太郎)が車椅子に乗ったまま変身ポーズ取るのはシリーズ初かも?

キャラとして深く描かれたのはビルゲニア。
リアリティを追求する上で顔出しスーツはギャグでしかないし、そこは真っ先に変えないといけない要素のはずなのに真正面から描いている。
改心?してもビルゲニアの行いが亡くなるわけではないけど、3神官すら濃いキャラとはいえなかった本作では破格の扱い。


・アクション
エピソードによっては変身しない時もあり配信作だからこそ。
とはいえ流石に1話は変身があって、胴体を殴る動きより足払いといった下半身を狙う動きが多くて実写版るろうに剣心を思わせた。
肉弾戦だけではなく、剣を使った現代風アクションもあり。
FIRST・NEXTは生身、アマゾンズもたまに武器使う程度だったけど今作は割と武器使ってる。
予告時点だとBLACK SUNが昭和ライダー、SHADOWMOONが平成ライダーモチーフと思っていたのでSHADOWMOONがいきなり胴体真っ二つのアクションは「おおう!?」と焦った。

最終回となる10話、BLACK SUNとSHADOWMOONの対決はリアリティある戦いから従来のヒーローらしさを取り入れた外連味溢れる戦い。
今売れまくっている2人が画面分割しながら変身ポーズ披露ってだけで燃える。
体内のキングストーンにエネルギーを集中したり、待ちに待った最初で最後のライダーキックもここで。
FIRST・NEXT・アマゾンズには無かったキックエフェクトもあり「大人向け=エフェクト無し」ではない事を証明している。
事前にキングストーンから溢れるエネルギーがあったのでエフェクトがあるのも違和感がなかった。
ライダーキックのカメラアングルや狭い室内での戦いからネオライダーらしさも感じたラストバトルだった。

昼間でも余計なフィルターを使わず堂々と太陽光の元でスーツを撮影したのも好印象。
「アマゾンズ」や「ザ・バットマン」が顕著だけど、製作側も大人向けを意識してか、あえてトーン落として撮影しているので昼間のシーンすら暗い。
そうすることで造形物としてのスーツの安っぽさを隠せるから手法の一つとしてはありだけど、今作はそれに逃げず明るい昼間は明るいままで撮影してくれたから嬉しかった。
スーツの安っぽさが気になってしまう人も増えたかもしれないけど、どうも自分はあえて暗くするのは制作側の逃げや照れ隠しに感じてしまうので…











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・スーツデザイン
S.I.C系統の生物感溢れるデザイン。
シン・仮面ライダーはFIRSTを超えるのが困難としてほぼ原点のままだけど、ブラックはFIRSTに値する初のリメイクだったから派手に変えられたのかも。
デザインとしてはSHADOWMOONの方が好みで生物さの中にヒロイックさを兼ね揃えたデザイン。
ただ原点のシャドームーンをベースにしているなら目はグリーンが良かったかも。

創世王はどこかアークオルフェノクを思わせる。
大きいのでキングダークを思い出した。(あそこまで大きくはないけど)
ほとんど力を発揮していない状態でもBLACK SUNに重傷を負わせていたので全盛期ならどれほど強かったのか思うと恐ろしい。
原点同様に心臓だけの状態になっても光太郎を乗っ取れるくらいの力はあるみたいだし。











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黒殿様飛蝗怪人ブラックサンと銀殿様飛蝗怪人シャドームーンが事前情報のないサプライズ。
原点で言う変身直前のバッタ男に相当する形態で序盤はこちらがメイン。
背中のバッタの脚?が翼みたいで好み。











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さらなるサプライズが葵の変身したカマキリ。
怪人態はおろか、最終回ではベルトまで付けて実質仮面ライダーカマキリ。
カラスアマゾン(イユ)同様に女の子らしさを感じさせないデザイン。
最近だとドンブラのソノニがそうだしこれも時代かな。
今のナーゴのような可愛らしい「へーんしん!」ではなくクールな「ヘンシン」が印象的。怜花(サーベラ)な雰囲気。


・描写
大人向けをアピールされているため、グロ描写にも期待が集まった本作。
子供の改造手術から始まる狂気のスタートでこの時点でテレビシリーズでは不可能と伝わってくる。
怪人の臓物を出し、子供(俊介)は殺されヒロインも改造されてと容赦なし。
露骨にグロ描写があると感じる一方で「ザ・ボーイズ」のように怪人の力が強すぎるが故の描写もあったりでバランスは良かったかも。
大人向けだからといって女性の裸体を出さないのは東映の進化を感じる。
SHADOWMOONは平成ライダー寄りのクールでスタイリッシュなデザイン、アクションと思ったらアマゾンズも真っ青なグロアクション。

アマゾンズS2 2話ラスト>BLACK SUN>アマゾンズS2>アマゾンズS1

なインパクトだったかな。
アマゾンズ自体は好きな作品だけどS2 2話のラストだけは絶対に見返したくないw





○不満点
・ストーリー
序盤は「南光太郎が変身するBLACK SUN」としての物語だったけど、中盤からは「和泉葵(仮面ライダーカマキリ)」の物語としての側面が強くなった。
西島秀俊のスケジュールの関係からか、ガッツリ南光太郎が映る作品では無くて他のキャラや政治描写が増えた事が要員の一つかも。
少なくともキャッチコピーにある「悪とはなんだ。悪とは誰だ」という作品ではなかった。

4話の「俺といる間は守ってやる。乗れ」はベテランの色気でこれは若者には出せない!とニヤニヤしていたら、次には葵が改造されてギャグでしかない。
「許さん!変身!!」も最高にカッコいいけど変身ポーズ取る事への説得力がまるでない。
元々変身ポーズ取っていたのならいいけど、それまではポーズ取らずに変身だったのに。
黒殿様飛蝗怪人から仮面ライダーBLACK SUNになったから、という理由しかないわけだし。

デモシーンや口論のシーンも薄暗いのではなく安っぽいというか「バーカバーカ」「うんこ」とかの下品な掛け合いは苦手。
これは仕方ないけどシリアスな雰囲気の中で「ゴルゴム」「ビルゲニア」「キングストーン」といった台詞はギャグでしかない。
監督程の巨匠を持ってしても、東映産の大人向け(真・FIRST・アマゾンズ)のレベルにしかならないのかとガッカリした。
テーマとしての差別を超えて、生活保護者や子供を産まないLGBTQがあり、もはや監督の思想や主義主張だろうとも感じられてしまった。
ちょっと前に監督に不祥事あったし、元々そういう考えの人なのかなと勘繰っちゃう。



○キャラ
肝心の南光太郎と秋月信彦のキャラが薄すぎた。
俳優としてのオーラは別格で流石は名優の2人だけどそれだけ。
光太郎も雑魚怪人は倒すけど、3神官との闘いすらないなんて。
今にして思えば原点の光太郎もそこまでキャラ立っていた訳ではない気がするけど、2年に及ぶ放送期間に加え屈託のない倉田てつをの笑顔が魅力的だったんだと気付かされた。
一応OPも流れたし本人出演・・・?

ヒロインの葵は14歳の活動家でモデルはグレタさん?
「画面の向こうで私の話をシラケた顔で聞いているあなた」は分かりやすいくらい視聴者へ語り掛けるシーン。
自分は気にならない演出だけど癇に障る人はいるだろうなとは見ていて思った。

祖父も総理だったのは凶弾に倒れた安倍元総理そのもの。
寺田実(テラードーパントでお馴染み)は麻生副総理っぽいし、「総理にお答えいただきたい!」と強い口調で質疑する女性議員は蓮舫&辻本議員を彷彿させる。
「国民の安心と安全を~」はオリンピック開催問答の菅元総理を見ているようだ。
これで「意味のない質問だよ」の台詞ががあれば完璧だった。
南光太郎やゴルゴムといった原点のキャラ以外のメンバーは全方向に喧嘩うってるようなキャラ。

反怪人団体の井垣も目の前で怪人を煽っているけど、そんな事したら殺されるだろうという違和感しかなかった。
ゴルゴム側も流石にビルゲニアは目立っていたけど3神官はパッとしなかった。
主演2人が多忙なためか、他のキャラにスポット当たる作りにはしていて、葵やビルゲニア・クジラは存在感はあったけど好きになれたかと言うとまた別。


○アクションシーン
リアリティ重視と言われたらそれまでだけど、地味な殴り合いが続いた印象。
贓物をぶちかますようなシーンは流石にインパクトはあるけど、10話もあるとそれすら慣れる。
普段見ているヒーロー作品の方がクオリティが高くて見応えがあるし、毎週のように見れる事が贅沢なんだと再認識した。
ニュージェネウルトラマンで有名な田口監督が来た割には・・・という印象は拭えず。


○大人向けの仮面ライダー
批評する側が子供のまま、といったら良くないしここまで長々書いた自分が書いても説得力はないけど、普段特撮をメインに視聴している層の言う事はあてにならなさそう。
本作を「大人向けかどうか」を判断するのはニチアサに慣れ親しんだ特撮オタクではなく、普段ヒーロー物を見ない一般層や他の国の人々。
その人たちが大人向けと言えば大人向けになるし、大の大人が見る作品では無いと言われらたら信じるしかない。
全世界へ向けた宣伝でもあるし、最後に決めるの少数の特撮オタクではなく、興味関心が薄い大多数の一般層じゃないかな。




以上、仮面ライダーBLACK SUNでした。
自分の中でシン・ウルトラマンにそこまでハマれずシン・仮面ライダーより期待値が高い作品だった。
原点へのリスペクトは物凄く伝わってきたけど、それ以上に画面からはB級感が伝わってきて今一つな出来。
もっとやりようはあったでしょと言いたくなる。
ヒーロー作品の熱さとしてはアマゾンズの方が上。
10話OPやヒロイックなアクションシーンを見て燃え上がった時、どれほどハード作風にしても自分は従来の王道ヒーロー作品が好きだと実感した。

とはいえ西島秀俊、中村倫也という大人気俳優の2人が主演というだけあり、画面から溢れるオーラは歴代随一。
大御所やベテラン枠は映画に出てくるけど、それでもピークからはちょっと落ち着いた人たちが多いので、今でも第一線の人たちが出てくるのは珍しい。
近年(といっても5年前)だと「ウルトラマンオーブ ORIGIN SAGA」がかなり豪華だったけど今作はそれ以上。
脇役も普段の一般ドラマで見る人たちばかりで3大ヒーローの中では一番豪華なキャスティング。
そんな人たちがこれほどまでに真摯に「仮面ライダー」に向き合ってくれたのは感謝しかない。






  1. 2022/11/01(火) 00:20:26|
  2. 仮面ライダーBLACK SUN
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  4. | コメント:8
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コメント

一気見して勢い任せに見るぐらいがちょうどいい作品でしたね。
仮面ライダーBLACKの魅力を残そうとしているリスペクトは素晴らしかったのですが、それはシン・シリーズのバランス感覚のほうが一枚上手に思いつつも、このアンバランスさがBLACKSUNらしさでもあり……。
ヤクザアクションや、怪人と人間の権力闘争など、政治劇というよりはヤクザ映画の延長線上に感じました。
堂波がビルゲニアに舌を噛ませるシーンとかもろにそんなかんじですし。
怪人が銃に弱いのも、ヤクザが銃に弱いのと同じようです。
ヤクザ映画の力学で動く世界の政治闘争にライダーと怪人の対立構造が放り込まれた物語。

>デモシーンや口論のシーンも薄暗いのではなく安っぽいというか「バーカバーカ」「うんこ」とかの下品な掛
まあ、これに関してはモデルとなっている人たちがそういう感じですから仕方ないですね……
双方とも、最終的には罵倒したり暴力に訴えたりで、大人げないイメージです。
こういう事言うとしけた顔してるって言われちゃいますけど。

>祖父も総理だったのは凶弾に倒れた安倍元総理そのもの。
ここらへん難しいのですが
最後のコウモリキックのシーンって、実際に起きた形のテロじゃなくて、ただビシュムと次期総理についただけなんですよね。
特に美化してるわけでなく、ただ安倍元総理が嫌いな人が喜ぶシーンってだけ、ぐらいにしか感じないというか。
ニックもコウモリも利己的な行動しかしてないですから。
テロ肯定しているシーンではなく、ヤクザ映画の組長交代の権力闘争の成れの果て的なことだとは思いますが、結果として制作側が私物化した感が強まった気がして、これって政治風刺っていえる代物なの??という。

ゴルゴム党についても共産党と公明党を混ぜたような感じで、各デモ団体もごちゃまぜで、XMENの超能力者とは違い、改造人間から広まった怪人=LGTBQ(というかTBQは生産性うんぬんとはまた違うよね?)というのも微妙なラインで(クラウドファンディングのTシャツデザインが公表された当時は引用RTで海外のライダーファンから疑問視されてました)
わりと全方向に喧嘩売ってますよね。
片方のイデオロギーに基づいてすげー!みたいな感想みると、えっ、何も気にならなかったの?って思っちゃいます。

しかも元々のゴルゴムって権力者階級のものだったので、堂波が怪人になってヘブンを食べて永遠の存在を目指さない理由がわからないのもなんかイマイチな感じですし。
寿命を全うする価値観に異議がでないあたり、みんなそんなにこの世界で長生きしたくなさそうなのがしんどい。
そして総理が変わろうが光太郎が大義を果たそうが、誰もなんにも成長せず暴力を振るうだけの世界。

>反怪人団体の井垣も目の前で怪人を煽っているけど、そんな事したら殺されるだろうという違和感しかなかった。
本人なりのプライドというか正義なんでしょうけど、劇中でやった相手は子供っていうね……
作品上は作為的にスズメ親子の話で怪人側に感情移入する作りでしたが、怪人によって自分の子供を失った人とかもデモに参加してそうですよね。

>全世界へ向けた宣伝でもあるし、最後に決めるの少数の特撮オタクではなく、興味関心が薄い大多数の一般層じゃないかな。
基本的には面白い作品だったと思うので、あまり文句はないです、アマゾンズのほうが好きだと思ったし、たぶんシン仮面ライダーのほうが好きになりそうですが、同意します。
10話で大きく賛否両論を産んだテロ・暴力肯定的な政治要素は、普段政治にワイドショーぐらいでしか興味ない人には丁度いい(もちろんそのレベルまで頭を空っぽにしてみればいい)ラインですかね。
破壊的な解決方法のほうが、フィクションなんだからそれぐらいじゃないとつまんないと思われてるでしょうし。

自分としては実際にテロによって総理がなくなる事件が起きて間もないうちにこの予言的な展開は引いちゃいました。
リバイスやシンゴジ、シンウルトラマンのような、日本政府の上に立つ米軍的な存在が居なくて日本政府VSテロリストに終始しているのが気になりました。
リバイスのほうが露骨に新興宗教を敵に描くだけでなくウクライナの状況ともリンクするようなよほど踏み込んだ内容でした。
731部隊要素を出すからには、米軍も関与して、ジェネリック世紀王とかでそうなもんですけどね。
RXがでたらクライシス帝国がアメリカとか中国とかロシアになるんですかね。
初期~昭和のライダーとかウルトラ書いてる人たちって反体制派というよりは、反戦だと思うので、アンチ日本政府にしちゃうと矮小化しちゃう気もするんですよね、もうちょっと範囲の広い皮肉のほうが良いのかなって感じがします。

アマゾンズは政治劇に発展させず、個人のドラマに終着したのが良いバランスでした。
あと仮面ライダー 日本政府 でツイート検索すると大量に漫画版を誤読したままBLACKSUNを肯定する人が多くてもやもやできます。
政治風刺はもとからあるって言う割には滝とかFBIでゴリゴリに公権力側が味方だったりしますし。

>肝心の南光太郎と秋月信彦のキャラが薄すぎた。
政治思想が強く感じるのはこのせいでしょうね、ヒーローが不在の時間が長過ぎて、何が見せたいのかわからない状態に視聴者を置きすぎてる感じなのが、大人向けとしてどこまで機能するかですね。
ヒーローとして覚醒するまで時間がかかるおじさんと女の未練を50年引きずってるおじさんで演技と演出で誤魔化してるだけって感じでした。
ヒーローが不在の世界が長らく続き、光太郎が目覚めたかと思えば居なくなる、虚しい作品です。
葵も所詮は怪人なので、怪人たち(あるいは怪人と等しい人間)の群像劇であって、ヒーローの群像劇ではないんでしょうね。

ちなみにですが、ブレイドとディケイド(あとボウケンジャーも)の會川さんが書いていたコンクリート・レボルティオもBLACKSUNと題材がかなり親しいのですが、こちらのほうが名実ともにしっかりしたヒーローが苦悩しながらも沢山居る、ヒーローの群像劇になっているおかげで政治思想はノイズになっておらずバランス感覚が素晴らしかったです。

>そんな人たちがこれほどまでに真摯に「仮面ライダー」に向き合ってくれたのは感謝しかない。
白倉Pによればコロナで舞台が空いたことでたまたま西島さんたちの撮影スケジュールが取れたらしいですが、10話後半にまつわる節々である脚本的な「ん?」って部分以外は(粗い部分も含めて)どれも素晴らしかったです。
お子さんとドンブラザーズを見ている西島さんの感想が気になります。
  1. URL |
  2. 2022/11/01(火) 01:25:19 |
  3. ドロー #dKZO1wvI
  4. [ 編集 ]

劇伴はテレレー以外記憶に残らずアクションはマウントとって顔面殴打ばかり
ロケ地は同じところを行き来してばっかだし他にもバイクの合成ガバガバでメイクもコントクオリティ、また潜水したのに陸続きのとこで治療してるし変身して目的地についたら変身解除と前後の繋がりおかしかったり頭を撫でてくれた創生王やヘヴンを拒否してた光太郎とかなんだったのこれ要素も多すぎる

他にも何故か信彦の中で死んだ事になってるビシュムや怪人に理解ある?警官がキーパーソンになるのかと思いきやそうでもなかったりホントに全10話同じ人間が脚本監督やってるんだろうか
数カ月もしたら多分話題にも上がらなくなるんじゃないかな、政治要素以前に虚無ドラマだわこれ

あとアマゾンズでも思ったけどガイバーみたいなスーツ作れないなら生物系ヒーローのデザインは辞めてほしい
アーマーに隙間があったりパーツが動くと揺れてたりキグルミ感隠せてなくてキツイ
事実ブラックさん足踏みしてる時のシャドームーン何で撮り直さないの?って思うくらいスーツグラグラしてるし

変身ポーズが浮いてるのはファンタジー要素を全部旧日本軍由来にしてしまい基本現代社会ベースの世界感になっているためそういう従来の特撮っぽい要素を受け入れる土壌がないからでしょうね
他にも変身不能な結界(でも雀は何故か変身できる…)とかもノイズでしかないもん

役者の演技は俊介以外は惹かれるしそれのおかげで駄作とは思わんけど30か40点くらいかなあ
ストーリーの粗や安っぽい絵面とか挙げればきりがなくそれを補う程エンタメ要素が強いわけでもないし超絶セルフカット技術をもつ信彦であ、これ真面目にみたら駄目なやつだって察してしまった
  1. URL |
  2. 2022/11/01(火) 19:50:11 |
  3. 1941 #3/VKSDZ2
  4. [ 編集 ]

>ドローさん
>一気見して勢い任せに見るぐらいがちょうどいい作品でしたね。
最初こそ一挙配信を投げていた自分ですが時間の経過と共にこれで良かったと安堵してきました。
自分が感じていた政治関連のモヤモヤですがドローさんが仰るような「ヤクザ映画」と言われモヤモヤが取れました。
あの何とも言えない感覚は確かに東映のヤクザ+怪人物です。

>改造人間から広まった怪人=LGTBQ(というかTBQは生産性うんぬんとはまた違うよね?)
自分ここはあれ?と感じました。
ようは怪人だけではなく新しい価値観を受けいれられない人物ってことなんでしょうけど。
堂波が怪人にならないのもそういったの理由かもしれません。
それに今作の創世王はビルゲニアですらなるのを躊躇するくらい魅力ある立場や組織ではありませんし、怪人化のメリットが薄そうな世界観です。

>そして総理が変わろうが光太郎が大義を果たそうが、誰もなんにも成長せず暴力を振るうだけの世界。
これまで言論で訴えかけていた葵すらテロ容認の立場を取ったようなラストでやけに生々しいんですよね。
差別反対の女の子と一緒に手を取るだけでは駄目だったのか・・・

>自分としては実際にテロによって総理がなくなる事件が起きて間もないうちにこの予言的な展開は引いちゃいました。
撮影時はまさかあんな事が起きるとは、でしょうね。
仮にBLACK SUN RXが製作されるならクライシスが米軍はありえそうです。
ハードでダークな作風の割に「日本政府VSテロリスト」になってしまうのでリアルさに疑問を覚えた一因かもしれません。
日本が舞台で政府VSテロリストの構図はイメージし辛く、どちらかというと海外の印象があるので。

>アマゾンズは政治劇に発展させず、個人のドラマに終着したのが良いバランスでした。
敵を政府にせず野座間にしつつ、個人のドラマを展開した小林さんの腕ですね。
これで日本政府VS駆除班とかだったらあの面白さは無かったと思いますよ。
個人のドラマをベースにしてこじんまりとした雰囲気は出てしまいましたが、地に足着いたドラマ運びは見事でした。

>ヒーローとして覚醒するまで時間がかかるおじさんと女の未練を50年引きずってるおじさんで演技と演出で誤魔化してるだけって感じでした。
心身披露したおじさんヒーロー&少女の組み合わせはローガンや仮面ライダー1号(映画)での本郷猛でもありましたが、今作はそれら程は魅力を感じませんでした。
人気俳優が演じているから見ているこちらも色眼鏡がかかり、魅力的に見えるだけであってキャラだけを見たらそうではないので・・・

>葵も所詮は怪人なので、怪人たち(あるいは怪人と等しい人間)の群像劇であって、ヒーローの群像劇ではないんでしょうね。
改造人間=怪人とするなら「改造人間の哀愁」として初代オマージュとも言えなくはありませんが、
自分はヒーロー物として見ていたので今一つに感じたのかもしれません。
全くの駄作とは思いませんが期待値に届いたわけでも見たかった作品でも新しい作品でもありませんでした。
  1. URL |
  2. 2022/11/02(水) 01:05:18 |
  3. 飛翔 #-
  4. [ 編集 ]

>1941さん
>劇伴はテレレー以外記憶に残らずアクションはマウントとって顔面殴打ばかり
その音楽は記憶に残りましたね。エンディングも好きです。
ただ曲としてはアマゾンズの「お前は誰だ!?俺の中のおれ~」「さっきまで命だったものが辺り一面に転がる」の方が初見時でも強く記憶に残りました。

>警官がキーパーソンになるのかと思いきやそうでもなかったり
話を分かってくれそうな警官だったのに何もありませんでしたね。
数ヵ月どころか、あと数週間で話題に上がらなくなるかと・・・
話の良しあしは置いといて、配信された瞬間は盛り上がっても持続しないのが一挙配信の欠点ですね。
今取っては週1より一挙配信で正解だった気もします。

>アーマーに隙間があったりパーツが動くと揺れてたりキグルミ感隠せてなくてキツイ
これが実写最大の弱点ですね。
アニメなら違和感がないような事でも実際に存在するスーツだとどうしても細かなところがきになるので。
スーツはいっぱい作られたので予算が無いわけではなさそうです。
2体のスーツのクオリティを極限まで高めるよりは他のスーツも作ろう、ということだったのかもしれません。

>役者の演技は俊介以外は惹かれるしそれのおかげで駄作とは思わんけど30か40点くらいかなあ
>これ真面目にみたら駄目なやつだって察してしまった
自分は50点くらいですかね。
役者の演技(俊介以外)はベテランだけあり素晴らしいです。
これが新人ばかりだったらかなり低い点数になりそう。
信彦セルフカットからのイケメン中村倫也登場は笑うところですねw
序盤は夢中で見ていた自分も流石に途中から(あ、駄目かも・・・)と察してしまいました。
駄作というわけではありませんが、心の底から楽しめたわけではなく期待値が高いだけに惜しい作品となってしまいました。

  1. URL |
  2. 2022/11/02(水) 01:05:49 |
  3. 飛翔 #pDDeufHo
  4. [ 編集 ]

確かに車椅子で変身ポーズは初めてかもしれませんね。感想ですが予想以上にライダーの戦闘が少なかったのと主人公退場が合いませんでした。

何かアマゾンズの劇場版を思い出しました。確かあの映画もライダーの戦闘が少なかった覚えがあるので。

次回予告がなかったのとシャドームーンがこの形態 https://bandai-a.akamaihd.net/bc/img/model/xl/1000180868_3.jpg にならなかったのが気になりました。確か最後まで肩のパーツが片方なかったはずなので。

復活のコアメダルは見てないですけど、主人公退場を良くないと言っていた人はこんな気持ちだったのかなと思いました。

予算の都合なのでしょうが葵の仮面ライダーのスーツを用意して欲しかったです。

やらないとは思うけどネットで言われてる光太郎が復活してrxになって続編をやってほしいというのは、実現してほしいと思いました。
ヒーロー作品としての熱さはアマゾンズが上と書いてありますがその通りですね。戦闘で盛り上がる所がありますし。
  1. URL |
  2. 2022/11/21(月) 01:29:42 |
  3. 千翼 #3/VKSDZ2
  4. [ 編集 ]

>千翼さん
大人向け作品はアクションシーン少なくなる傾向にあると思いますよ。
今作はスタッフ側にお金かかってそうなので余計にそう感じますね。
ただスーツ製作数は多いですし、ちゃんとお金をかけるべきところにはかけている印象です。
とはいえ葵(カマキリ)のスーツは用意して欲しかったですね。
黒創世王と同じくサプライズになるはずの場面でベルト付けただけは勿体なかったです。

言われてみると確かにSHADOWMOONのこの形態は出てきませんでしたね。
MCUのコンセプトアートのように最初は予定あったけど撮影途中で流れたとか?

>復活のコアメダルは見てないですけど、主人公退場を良くないと言っていた人はこんな気持ちだったのかなと思いました。
オーズの場合、10年分の想いがあったからさらに反響凄かったです。

>ヒーロー作品としての熱さはアマゾンズが上と書いてありますがその通りですね。戦闘で盛り上がる所がありますし。
今回は外のスタッフを呼んできましたがアマゾンズは普段の東映スタッフが手掛けているだけあり
大人向けと言いながらもヒーロー作品としての最低限のツボは押されているなと、BLACK SUN視聴後に再確認しました。
ずっと製作し続けてきた普段のスタッフ、片や実力派とはいえヒーロー作品初監督の違いは出てしまいましたね。

  1. URL |
  2. 2022/11/21(月) 23:58:47 |
  3. 飛翔 #-
  4. [ 編集 ]

コメント失礼します
案の定一挙配信作なので一気に風化してしまった今作ですがグッズ展開始めプロモーションみるに11月〜12月までは大好評でそのままシン仮面ライダーにバトンタッチする予定だったんだろうなあと
結果的には普段ライダー見ない層はともかくライダーオタクからは忌み子、名前を読んではいけない作品みたいになっちゃいましたが…
未だwiki建てられてないけど仮に立ったら編集合戦で大荒れするのが目に見えるし立たない方がいいのかもしれない

色々言いたい事あるけど取り敢えずBLACKのリブートに期待したりクラファンで金落としたりした仮面ライダーBLACKのファンはご愁傷さまですと
アマゾンズみたいにいっそ名前だけ借りた全くの別物です、なら割り切れるけど半端に名前や設定拝借して日食の日に生まれた2人や数万年前から活動してるゴルゴムとか重要な設定オミットしてるから聞き覚えのある単語は飛び交うけどその要素がノイズになってる
 最終回でキック前にオリジナルの様なベルトにエネルギー貯めるような描写見てあ、これそういうオリジナルとの齟齬面についてスタッフ何も考えてねえなと確信
ベルトに力の源なんてないのに何であんなポージングとったんだろうね…

 >https://t.co/u78rAXpdWe
これ見るに元から自分の作家性重視>仮面ライダーBLACKという作品への敬意で作ったんでオリジナル要素のノイズっぷりは納得ではあるんですけどだったらいっそ別物にしてくれよと
今作が仮面ライダー〇〇(オリジナル名)なら何とも思わんのに80年代のヒーローシンボルである南光太郎の名を冠したキャラをあんな情けないおっさんに描くのはオリジナル世代じゃなくても苛立ちを感じる

というか今予告みると光太郎が主人公してるように見えるし葵はほとんど存在感ないしで予告作った人頑張ったなって
あれ見ると今作がヒーローものに見えるもの
実際はこの作品BLACKや仮面ライダーどころかヒーロー作品である必要性0なんだけども
  1. URL |
  2. 2022/12/03(土) 20:47:17 |
  3. 寒 #4jeLTJQM
  4. [ 編集 ]

>寒さん
>案の定一挙配信作なので一気に風化してしまった今作ですがグッズ展開始めプロモーションみるに11月〜12月までは大好評でそのままシン仮面ライダーにバトンタッチする予定だったんだろうなあと
度々ツイッタートレンドに上がっていますが作品の感想や評価は出尽くしてほぼ固まった感はありますね。
アマゾンレビューで星1つがあんなに多いなんて中々お目に掛れません。

その一方で展示会やグッズ展開は割と好評な気がします。
フィギュアーツ等購入している自分が良い例ですがデザインは好きなので新作は嬉しいです。
仰るようにシン・仮面ライダーへ繋げる意図はあると思いますよ。
ムービーモンスターのソフビも発売されますし、BLACK SUNで興味持った人に注目されたいがためにコート1号だけ12月発売のはず。

監督インタビューも見ました。
本当の事言っているような言い訳にも見えるような・・・
安倍元総理はどうしても連想しちゃいますし、監督の思想が作品にモロに出ているなと。
思想が出てもそれで面白ければ全く問題ありませんが、まぁこの結果なのでそう思わない人が多かったということですね。

>というか今予告みると光太郎が主人公してるように見えるし葵はほとんど存在感ないしで予告作った人頑張ったなって
微妙に感じる作品あるあるなのが「予告は面白い」ですよね。
担当の人が頑張って編集したんでしょうね。

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  2. 2022/12/04(日) 01:22:26 |
  3. 飛翔 #-
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