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特撮の軌跡

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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー 感想

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フェーズ4最後の作品となるブラックパンサー ワカンダフォーエバーが公開。
故チャドウィック・ボーズマン追悼作。



ティ・チャラが亡くなるシーンから始まったのが意外。
てっきり大きな戦いや病気で既に死亡しているところからスタートするのかと思ったから。
この時のシュリはエンドゲームまでの髪型と同じ。

世界中からヴィブラニウムが狙われるけどサムが持っている盾は大丈夫なのか不安になる。
前作ラストでは世界中へ支援することを約束したティ・チャラだけど、その支援の中にヴィブラニウムは入っていなかったらしい。
対サノス戦を想定していたところは大きいだろうし、サノスの脅威が去った今はそこまで武力が必要ではない。
フェーズ4からはマルチバースでの戦いが増えてくるけど、ブラックパンサーの作風的にマルチバースはあまり関わらないかも。

全編に渡り悲しみに明け暮れる映画で母・シュリ共に試練の連続。
母ラモンダからすれば短期間で夫と子供2人を失い、シュリも目の前で母を失った。
(ティ・チャカ元国王に殆ど触れられないのが不自然だった)
ラモンダは国王になり怒涛の1年間だったと思う。
指パッチンで消えていたかは分からないけど、慣れない国王業務で海外の会議に出席とかは大変だろうし。
オコエへの叱責は最もだけど、仮にも王女を海外に出すのだからもっと護衛を付けた方が良かったかも。

シュリは自力でハーブを完成させ超人たる能力を身に着けブラックパンサーへ。
ネイモアを手にかけるギリギリのところで踏みとどまるけど、危うさは残ったまま。
ティ・チャラのような高貴さやラモンダのような責任感があるわけでもなく、キルモンガーのように復讐のためだけに戦ったから。
スーツデザインも細身でカッコいいけど、キルモンガーの配色なのは彼と近い存在だから。

そのキルモンガーもサプライズで登場。
マイケル・B・ジョーダンが海外イベントに登壇したから出演するかも?とは思ったけどここで出てきたか。
抜群の存在感は流石。吹替えもツダケンのままで安心。 

新キャラ・リリは黒人の天才少女。
アイアンマンの意思をスパイダーマンが継ぎ、デザインはアイアンハートが継ぐことに。
既にディズニー+での単独作も決まっており本作は先行顔出し。
吹替えは早見沙織。芸能人枠ではなく本職の声優を起用するあたり、次回作へ今後10年は続くであろう先を見据えたキャスティング
そのためか先行顔出しの域は出ておらず、コメディリリーフに徹していた印象。
初登場や自身を庇い亡くなったラモンダを目の当たりにしているから戦う理由は十分描かれたけど、それでもつい先日まで学生だった女の子が国をかけた戦いに参加するのは違和感しかない。
友を止めるために勧誘されたスパイダーマン(シビル・ウォー)とは規模がまるで違う。
ディズニー+で新作ドラマがあるから出てきた、という色眼鏡で見ちゃった。

みんな大好きエムバクは今作も出演。
吹替えはジャイアンだけあり流石の存在感。
インフィニティ・ウォー、エンドゲームと大きな戦いを生き残り今作も生き残っているのは流石ジャバリ族の長。
シュリへの助言といい美味しいポジション。本来であれば親友だったウカビがやるはずだった気もするけど追放された設定らしい。

ヴィランは海の王・ネイモア。
MCU初のミュータント?でバックボーンが丁寧に描かれている。
イケメンだし同情できるキャラ設定にはなっているけど、彼の行動には疑問も多く。
水中生活を強いられているのに地上の情勢に詳しかったり爆弾を作る技術があったり。
ヴィブラニウム探索装置を狙う理由はあれど、ワカンダ始め他の国と戦争はしないだろうと。
ワカンダはIW・EGの戦いでかなり人が減ってそうだけど、仮にそれらの戦いが無くティ・チャラが存命する全盛期でも同じくらい苦戦しそうではあった。
ワカンダだけならともかく、今の地上はアベンジャーズ軍がいるしそう簡単にはいかなさそう。
ヴィランが生き残る例は珍しく、サンダーボルツや次のアベンジャーズ出演への期待がかかる。


ポストクレジットではティ・チャラとナキアの子供が登場。
これは蛇足感が半端なくてやっちゃ駄目でしょと。
散々気高いと持ち上げたティ・チャラに隠し子いました、とか結局ブラックパンサーを継ぐのはシュリではなく息子なのかとガッカリ。
視点を変えるとマーベルスタジオ(ディズニー)の未来への先行投資。
ソーラストのラブといい近年は幼い子も出てきて、MCUも10年先どころかさらに未来を見据えているのは明らか。
直前の1年かかり兄の死を受け入れたシュリの涙が凄く綺麗だったから勿体ない・・・


約2時半あった割にはアクションシーンが短いのが勿体ない。
海のシーンも暗くて見辛く、映像表現としては水中のスターウォーズと呼ばれるアクアマンや同じディズニーのアバターの方が美しかった。

シュリのブラックパンサーは体術と爪のみで戦うスタイル。
ティ・チャラにあった紫のエネルギー反射は搭載していない。
シンプルな戦い方はティ・チャラが初登場だったシビル・ウォーを見ているようだ。
ネイモアの機動力を生かした空中戦は見所タップリ。
あのスピードと機動性なら苦戦も納得。正攻法で勝つのは難しかったんじゃないかな。
えらを乾燥させる科学者らしい作戦だけど、飛行機墜落した後すぐそばに海があるんだから潜ってから襲ってくればいいのに。
アイアンハートはCGがキツくてMCUを取り巻く労働環境の悪さが垣間見えた。
シーハルクのようなドラマはともかく映画までCG微妙なのはいかがなものかと。
とはいえデザインは割と好きだし、アイアンマンのような戦いをまた見れたのは感謝。

吹替鑑賞でモモクロの百田夏菜子が続投。
以前に比べると格段によくなっていたけど「イバンベ!イバンベ!」「ワカンダフォーエバー!」のように声を張り上げるシーンはかなりきつかった。
でも頑張った!まさか主役になるとは思わなかっただろうしお疲れ様でした。


チャドウィック・ボーズマン追悼作と言うこともあり、フェーズ4では一番丁寧な作品。
フェーズ4自体が「指パッチン後の世界=喪失感」と向き合う作品でもあり、偉大なヒーローを失った本作は奇しくもそのテーマにピッタリ。
好例だったポストクレジットは「ブラックパンサーは帰ってくる」だけで留めたのも好印象。
これで他作品からのキャラ顔出しがあったらひんしゅくもの。
ここまで1つの作品として綺麗に終わったのはアベンジャーズ エンドゲーム以来かもしれない。

同時に地味さは拭えず、今年公開された「スパイダーマンNWH」「ドクターストレンジMOM」「ソー ラブ&サンダー」に比べて映像的にもスクリーン映えする派手さは無い。
これまでのフェーズの最後はアベンジャーズのような大作映画があったけど、フェーズ4はそれらに該当するのものはなかった。
上映時間長かったけど中盤は流石にダレたな。ネイモアがワカンダ襲うシーンからやっと作品のエンジンがかかってきた印象。

次のMCU映画は来年2月のアントマン3でフェーズ5の幕開け。
普段は映画シリーズの間にディズニー+新作があったけど「シークレットインベージョン」は来年春のためまだ先。
単独作品としては今月末にガーディアンズがあるので楽しみ。





  1. 2022/11/13(日) 16:23:17|
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特撮ヒーローが好きな既婚者社会人のブログ。
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