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特撮の軌跡

ここは、特撮ヒーロー・実写アメコミ映画 の感想やフィギュアレビューを載せていくページです。

マーベル・シネマティック・ユニバース フェーズ4 総括感想

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MCUフェーズ4が終了したので、ここまでの総括感想を。
ブラックパンサー ワカンダフォーエバーのネタバレもあるので続きから。




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○マルチバース
フェーズ4を語るうえでかかせないのがマルチバース。
かつて「ドクターストレンジ」「スパイダーマン ファーフロムホーム」で台詞には登場した言葉。
「ロキ」でマルチバースへの扉が開かれ「スパイダーマン ノーウェイホーム」で大爆発。
さらに「ドクターストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス」でも展開。
これまで権利の関係で不可能だった共演が他会社買収で実現可能になっているからこその芸当。
特に歴代スパイダーマン集結はファンなら誰もが待ち望んでいた事のはずだしフェーズ4最高の映画かと。

フェーズ5以降もファンタスティックフォーやデッドプール、X-MEN、ヴェノムと大物作品とのコラボが控えている。
それらの作品が集結するであろう「アベンジャーズ5・6」が楽しみで仕方ない。
アイアンマンやキャプテン・アメリカといった花形がMCUを去ったけど、まだまだ人気ヒーローはいっぱいいる。











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○ディズニー+
インフィニティ・ウォーやエンドゲームあたりで

「ディズニーだけのサブスクが始まるらしい」
「スターウォーズやMCUのオリジナルドラマがあるとか」

で話題になったディズニー+が本格始動。
映画をやりつつ実写シリーズ物で1年で3作製作出来るのは世界1ヒットしたシリーズだからこそ。
ファルコン&ウィンターソルジャーのような王道物からホワットイフのようなアニメ、アイアムグルート、ウェアウルフ・バイ・ナイトといった単発物まである。
ヒーロー作品的にはスター・ウォーズの新作があるのもチェックポイントで毎月何かしらの新作がある恵まれた時代。
(最近はスターの追加で日本のアニメや一般ドラマも視聴可)
コロナの影響で2020年はMCUが1作品も無かったので「ワンダヴィジョン」は本当に嬉しかった。

また映画とドラマシリーズの連携が本格的に始まったのもフェーズ4から。
これまでは映画がドラマシリーズに影響を及ぼす事はあったけど、その逆は殆ど無かった。
それだけに「ドクターストレンジMOM」では「ワンダヴィジョン」が大前提の作りになり「こんなにリンクさせるのか!?」と驚いた記憶があります。
最初は「ワンダヴィジョンも見てれば楽しめる」程度だと思ったからあんなにガッツリ入れてくるなんて。













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○サプライズ
MCUを盛り上げる要素の一つであるサプライズ。
ネタバレを徹底としてるマーベルスタジオで毎回ファンを大いに楽しませてくれる。
「次はどうなる?」「このキャラが出るなんて!」とスクリーンやテレビを食入る様に熱中。
けれど時にそれは楽しみだけではなく不満を産むことも。
 
「ワンダヴィジョン」のピエトロや「ドクターストレンジMOM」のイルミナティ瞬殺は典型例。
登場したその瞬間は「うおおおおお!」と盛り上がるけど蓋開けると不満やしこりが残る結果に。
最後にチラッと新キャラが登場して次作以降への引きになるのはまだ分かる。
けど「ソー ラブ&サンダー」のゼウス・ヘラクレスのように展開そのものが不要や助長のシーンまで新キャラのためだけに作られているのは疑問を覚えます。











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○時代、そして配慮
フェーズ4になりドラマも展開した事から作品数が一気に増えたMCU。
フェーズ4の作品時間だけでフェーズ1~3の総合計(上映)時間を超えているとか。
それだけに全てが傑作というわけでもなく、作品によって当たり外れもある。
従来のMCUファンが手放しで褒められるのは「スパイダーマン ノーウェイホーム」くらいと予想。

配慮の最もたる例が「エターナルズ」。
映像美としては自然光のようなカットや10人のヒーローなど惹かれる要素も多かったけど、作品としては色々な方面に配慮しすぎて失敗だなと。
日本どころか海外のMCUファンの中でも賛否分かれてるし(否が多そうだけど…)、作っている方も不振を時代への配慮が理解されないみたいにコメントしているのもマイナス要素。











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ドラマだと「ミズ・マーベル」では民族要素や少数派へのルーツに迫ったりとヒーロー作品でそこまで求めていない要素も。
これも映画よりは見る人が少ないドラマだからこそかな。
もしミズ・マーベルが映画だったら途中で寝てそう・・・

ブラックパンサー ワカンダフォーエバーも面白かったけどラストの息子で台無し。
作品自体は素晴らしかったけど、ディズニーの全世界へ向けたチャドウィックの葬式と言われたらそれまで。
ファン含めて完全に葬式ムードだから批評しづらい雰囲気はある。

フェーズ1~3(インフィニティ・サーガ)で見られた「大衆娯楽向けのヒーロー作品」は鳴りを潜めた。
ディズニー程大きな企業になると配慮しないといけない事も増えてしまうから。
今思えば「ロキ」でインフィニティ・ストーンを文鎮扱いしたのは、フェーズ4(マルチバースサーガ)がさらに高次元の物語になると示唆したのと同時に「従来のヒーロー作品ではなくなります」という暗示でもあったのかもしれない。












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○サノス
一番気になっていたのが「資源問題」を抱えたサノスへのアンサーが全くなかった事。
インフィニティ・サーガのラスボスの行動原理になっていた理由だけどフェーズ3ではアンサーが無かったからフェーズ4で触れるのかと思ったらかすりもしない。
少なくともサノスは問題を提示して実行に移している。ある種の説得力もあった。
それに対してアベンジャーズ側は復活した仲間たちとのアッセンブルでサノスを倒しはしたけど、資源問題の根本は解決せず。
資源問題を掘り下げるよりも指パッチンに対する傷跡・喪失を描きつつマルチバースとして世界観を広げたのがフェーズ4。
指パッチンで人々は戻ってきたけど、フェーズ4作品を見れば社会に与えた影響が大きいのは明らか。
地球だけでこの混乱ぶりだから他の宇宙はさらに大変なところもあるだろうし。
「ファルコン&ウィンターソルジャー」のフラグスマッシャーズや「ホークアイ」でのサノスは正しかったマグカップを見るにサノスに感謝している人がいるほど。
それどころか「エターナルズ」ではサノスの指パッチンがあったからこそ、人口が満たされず時間稼ぎが出来ていた事実まであった。 

一番の勝者が指パッチンという目的を成し遂げた2018年サノス。
言ってしまえば2018年サノスは勝ち逃げ。ソーが首をはねたけどサノス本人としては一切の悔いは無くやりきってる。
スマートハルクが指パッチンして人々が戻ってきても全て帳消しになったわけではない。
サノスが攻めてきた過程で犠牲になったヴィジョンやロキ、ナターシャ、アイアンマンを失った事実は変わらない。
エンドゲームでのアッセンブルはアベンジャーズ側のやり場のなくなった感情を2014年サノスにぶつける壮大な八つ当たり。
インフィニティ・ウォーで早大に広げた風呂敷を畳むためのエンタメ的措置と盛り上げで2014年サノスが駆り出されて犠牲になっただけ。


○最後に
総括するとフェーズ1~3(インフィニティ・サーガ)の時ほど夢中になれてはいない。
純粋なヒーロー作品は減ってきたし、時代の配慮があからさまになってきているのもある。
マルチバース要素もスパイダーマンは良かったけどストレンジMOMやワンダヴィジョンのピエトロは肩透かし。
ディズニー+のドラマも当たり外れが大きく、2時間で終わる作品を4時間に引き延ばしている。

それと同時にフェーズ4は準備期間であるとも考えている。
初見時のキャプテン・アメリカFAが良い例で初見は退屈な映画だったけど、エンドゲームを経た今見ると大傑作作品に見えるから。
アベンジャーズ5・6まで見た後に、微妙と感じた作品を見るとまた違った感想になるかもしれない。






  1. 2022/11/16(水) 00:00:10|
  2. マーベル・シネマティック・ユニバース
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コメント

サノスの宇宙資源問題に関しては
ファンからも「それマジ?で、ソースはあんの???」ってよく言われるので結局サノスの自分の星と宇宙全体を同じ大きさと勘違いした妄想で別にそんなことはなかったってことなんじゃないかと思ってます

実際サノスなら宇宙の資源がもうないってソースあれば突きつけてきそうなのにせずに
「資材がなくなるから宇宙がやばい。ソースはうちの星」時間言ってませんし...
  1. URL |
  2. 2022/11/16(水) 18:27:52 |
  3. 楓 #2NKnmN5w
  4. [ 編集 ]

>楓さん
ソース無いのがサノス理論の穴なんですよね汗
あるとすれIWでガモーラの星が資源不足で半分消したらパラダイス、って事でしょうか。
ガモーラとサノス(タイタン)のような極少数の惑星だけなのか、宇宙全体なのか今となっては確認しようがありません。
ソーやガーディアンズ・キャプマのような宇宙組が資源不足の惑星に行けば分かりそうですが
マルチバースなりカーンなりで世界観が広がっているのに今更サノスのために尺割くとも思えませんし・・・
  1. URL |
  2. 2022/11/17(木) 00:59:29 |
  3. 飛翔 #pDDeufHo
  4. [ 編集 ]

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Author:飛翔
特撮ヒーローが好きな既婚者社会人のブログ。
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